カエルも冬眠の際には神経系の低酸素・低グルコース耐性を発達させる
Posted by | 山口良文, 北海道大学低温科学研究所 冬眠代謝生理発達分野 |
---|---|
投稿日 / Date | 2021/12/24 |
水中で冬眠・越冬するウシガエルが、冬眠の際には低酸素・低グルコース耐性を発達されることを見出した報告。実際には脳幹の呼吸神経回路活動を電気生理学で観察していて、冬眠明けのウシガエル脳幹が低酸素・低グルコース耐性を有することを示しています。いくつかの阻害剤実験からグリコーゲン分解がキーになっていると提唱しています。変温動物の越冬機構も哺乳類と同様、分子レベルの理解はまだまだですが、季節性のからだの変化が背後にあることを実験的に示せていて、哺乳類の冬眠とも何らかの共通点がありそうと感じました。